石崖(がけ)に子ども七人腰かけて河豚を釣りおり夕焼小焼
子供らが石がけに腰掛けて楽しげにふぐを釣っている。
辺りは夕焼け空になってきた。
その様子を白秋は近くで見ている。
白秋も子供のころ、沖端のどこかでこんな一時があったのかも知れません。
きっと懐かしく思い出したのでしょう。
“ふぐを釣りおり ゆうやけこやけ” やっぱり白秋です。
リズムを生み出しています。つい口ずさみたくなります。
白秋の詩には、夕焼けが頻繁に出て来ます。
黄昏どきがきっと好きなのです。
そういえば、私も黄昏になるとそわそわします。
妙にさびしくなります。すると、つい足が自然にどこかに向かいます。
多分、誰でもでしょうね。